
お持ちのiPhoneはそのままで、携帯電話の契約キャリア乗り換え、格安SIMに契約変更する場合はSIMカードの入れ替えが必要です。
オンラインでの契約変更しかできない、オンラインでの申込であれば事務手数料がかからない、などの理由から自分でSIMカードの入れ替えを考えている方もいらっしゃると思います。
また、機種変更するために、オンラインで新しいiPhoneを自宅配送で購入して、自分で設定を考えている場合も同様に入れ替えが必要です。
こちらでは、iPhoneのSIMカードの入れ替え方を解説しています。参考にしてください。
- 目次
SIMカードの基礎知識
実際にSIMカードの入れ替えをする前に、基本知識を覚えておくといいでしょう。入れ替えに必要な最低限の知識があれば問題なく作業することができます。
また、逆に知識が無いがために2度手間になってしまったり故障につながったりするかもしれません。ですので、まずはSIMカードに関する基本知識を覚えておきましょう。
SIMカードの種類とサイズ
iPhoneで使われるSIMカードには、標準SIM、microSIM、nanoSIMの3種類があります。現在のiPhoneはほとんどがnanoSIMに対応しています。また、eSIMに対応しているモデルでは、物理的なSIMカードを使わずに通信契約を切り替えることも可能です。使用するiPhoneのモデルに適したSIMカードを選ぶことが重要です。
- 初代iPhone・iPhone 3G/3GS:「標準SIM」
- iPhone 4/4s:「microSIM」
- iPhone 5以降:「nanoSIM」
また、現在は、iPhone以外のスマートフォンも含め「nanoSIM」が主流サイズになっています。そのため、iPhoneからiPhoneへの機種変更であれば、よほど昔のiPhoneを使用していない限りは、そのままSIMカードの入れ替えができます。
SIMカードを入れ替えてもデータは消えない
SIMカードは電話番号や通信契約に関する情報を保持するためのカードです。iPhone本体の写真、アプリ、連絡先などのデータはSIMカードには保存されていません。そのため、SIMカードを入れ替えてもiPhone内のデータが消えることはありません。
SIMカードを入れ替える前の準備
SIMカードを安全に入れ替えるためには、事前の準備が大切です。SIMロックの確認やバックアップ、必要なツールの用意など、事前にチェックしておきましょう。
SIMロック解除が必要か確認
使用している端末にSIMロックがかかっているのであれば、SIMロック解除の必要があります。SIMロックは、他キャリア発行のSIMカードを自社で販売したiPhoneでは使えないようにする制限です。
そのため、端末そのまま、他キャリアに乗り換えてSIMカードを差し替える場合は、SIMロック解除が必要になります。
なお、2021年10月1日から携帯電話事業者がSIMロックをかけることが原則禁止されています。 同日以降に発売されるiPhoneであればSIMロックがかかっていない状態で販売されています。SIMに差し替えるだけですぐ使うことができます。また、同キャリアで販売されている端末についても同様です。
対応バンド・キャリアを確認
iPhoneは機種ごとに対応する通信バンドが異なります。新しいSIMカードを使う前に、利用するキャリアがiPhoneの対応バンドに対応しているか確認することが重要です。
バックアップ(iCloudなど)を行う
SIMカード入れ替え自体でデータが消えることはありませんが、万が一に備えてiCloudやiTunesでバックアップを取っておくと安心です。特に機種変更や他社SIMへの入れ替え時には、バックアップを忘れずに行いましょう。
SIMピンなどを用意する
iPhoneのSIMトレイを開けるにはSIMピンが必要です。付属のピンがない場合は、安全なピンやクリップを代用することもできます。作業前に手元に用意しておくとスムーズです。
iPhoneのSIMカード入れ替え手順
続いて、iPhoneのSIMカードを安全かつスムーズに入れ替えるための手順を詳しく解説します。初めて行う場合でも、ステップに沿って進めれば安心です。
電源をオフにする
iPhoneのSIMカードを入れ替える前に、必ず電源をオフにしてください。電源が入ったまま作業すると、内部の回路に負荷がかかり、SIMカードや端末が故障する恐れがあります。
SIMピンをSIMトレイの穴に差し込みトレイを引っ張り出す
iPhoneのSIMトレイは本体の側面にあります。小さな穴がある箇所があるので、穴にSIMピンを差し込みます。
端末に付属しているSIMピンなら問題なく差し込めますが、代用品を使用する場合は上手く差し込めないことがあるので注意してください。
SIMトレイは、ピンを奥まで差し込まないと中々出てこないので、少し力を入れる必要があります。
SIMカードを取り出す
ピンを差し込んで出てきたトレイごとiPhoneのSIMカードを取り出します。SIMトレイもSIMカードも壊れやすいので力加減に気を付けてください。
新しいSIMカードをセットする
SIMトレイに新しいSIMカードを乗せて差し込んでください。また、SIMカードを乗せる際は、向きに気を付けてください。しっかりとトレイにはまるようになっているので注意が必要です。
向きを間違ったまま無理に差し込もうとすると、傷ついてしまったり、曲がってしまったりすることがあります。さらに、しっかりと差し込んで勝手に開いてSIMカードを無くしてしまうことも考えられるので注意してください。
使用中のiPhoneに格安SIMを入れ替える場合は1回、新しい端末に入れ替える場合は、それぞれSIMトレイを引き出してSIMカードのみ入れ替えてください。
トレイをしっかり戻す
SIMカードをセットしたトレイを、iPhone本体にしっかり戻します。トレイが斜めにならないように注意し、カチッと収まるまで押し込みましょう。
SIMカードのサイズが合わない場合
現在では、SIMカードの規格が同じである場合が多いので問題ないことがほとんどですが、SIMカードのサイズが合わないことがあります。古い機種を使い続けている場合や昔の機種に新しいSIMカードを入れる場合です。
- 小さいSIMを大きくする場合
SIMカードアダプタを使用することでサイズを変更することができます。各サイズに合わせることができ、SIMピンも一緒についているもので100円程で購入できるものがあります。
- 大きいSIMを小さくする場合
SIMカッターを使用することでサイズを変更することができます。小さいサイズに合わせることができます。その際SIMカードを傷つけたり、歪みが生じる可能性もあるので注意しましょう。
SIMカード入れ替え後の設定
SIMカード入れ替えが完了したら、いくつか設定が必要です。APN設定が必要になったり、LINEやアプリなどの引継ぎが必要になったりします。
APN設定
iPhoneで新しいSIMカードを使用する場合、APN設定が必要なことがあります。
- キャリア仕様のiPhoneをSIMロック解除して、格安SIMに変えるとき
- 中古iPhoneを購入して、格安SIMを入れるとき
- 格安SIMで使用していたiPhoneに、別業者の格安SIMを入れるとき
- 海外で現地のプリペイド式SIMカードを使用する場合
通常はSIMカードを差し込むだけで自動的に設定されますが、手動で設定する場合はキャリアの指示に従い、設定アプリからAPN情報を入力してください。
回線開通手続き
キャリアによっては、SIMカード差し替え後に回線開通手続きを行う必要があります。オンラインでの手続きや、キャリアショップでの開通確認を行い、通信が問題なく使えるかチェックしましょう。
モバイル通信・アクティベーションロックの確認
SIMカードを入れ替えた後、モバイル通信が正常に動作するか確認します。また、アクティベーションロックが有効になっていると、他のキャリアSIMが利用できない場合があるため、設定アプリの「Apple ID」からロックの状況を確認してください。
LINEなどの各種データの引き継ぎ
LINE、ゲームアプリなどの一部アプリはSIMカードを変更した場合も引き継げるように、バックアップを残しておく必要があります。トークのバックアップも取っておかないと引継ぎができてもトーク履歴が残らないので注意してください。バックアップの方法やデータ移行方法については、下記を参考にしてください。
SIMカードを入れ替えたのに認識しない場合の対処法
SIMカードを入れ替えたにもかかわらず、iPhoneがSIMを認識しないことも稀にあります。ここでは、認識しない場合のトラブルシューティング方法を解説します。
「SIMなし」表示時の再起動
iPhoneに「SIMなし」と表示される場合は、まず端末を再起動してみましょう。再起動により、SIMカードや通信設定の読み込みが正常に行われ、問題が解消されることがあります。
圏外の場合のネットワーク設定リセット
ネットワーク設定が原因で通信ができない場合があります。設定アプリから「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」を選択し、ネットワーク情報を初期化することで改善する場合があります。再設定が必要になるので、Wi-Fiパスワードは控えておきましょう。
SIMを抜き差しし直す
SIMカードが正しくトレイに収まっていない場合、認識されないことがあります。一度SIMを抜き、再度丁寧にセットし直すことで改善することがあります。
機内モードのオン/オフ切り替え
機内モードを一度オンにしてからオフに切り替えることで、通信回線の再接続が行われ、SIMカードが認識される場合があります。コントロールセンターから簡単に操作できます。
SIMカード入れ替え時の注意点
SIMカードの取り扱いには注意してください。理解していれば作業自体は簡単ですが、とても繊細なので汚したり、傷つけたりしてしまわないように気を付けてください。
雑に取り扱うと入れ替え作業に失敗する可能性もあります。そうならないためにSIMカードの取り扱いには注意が必要です。
金属部分や端子に触れない
SIMカードの金色の端子部分は非常にデリケートなため、触れないようにしましょう。指で触れると汚れや静電気によって読み取り不良を起こす可能性があります。
静電気を除去してから作業する
冬場や乾燥した環境では静電気が発生しやすく、SIMカードやiPhone内部を傷める可能性があります。作業前に金属製の机やドアノブなどに触れて静電気を逃してから行うと安心です。
マイク穴やスピーカー穴にSIMピンを差さない
iPhoneの側面にはSIMトレイ以外にも小さな穴があります。誤ってマイクやスピーカーの穴にSIMピンを差すと故障の原因になるため、必ずSIMトレイの位置を確認してから作業しましょう。
キャリアメールやSMS認証に注意
SIMカードを入れ替えると電話番号が変わる場合があり、それに伴いキャリアメールの利用やSMS認証に影響が出ることがあります。事前に登録情報を確認し、必要に応じてメールや認証方法を変更しておきましょう。
SIMの紛失や破損リスク
SIMカードは非常に小さいため、紛失や破損のリスクがあります。取り扱い時は机の上に布などを敷き、落としても見失わないようにすることをおすすめします。
SIMカードの入れ替えやデータ移行サポートします
自身で交換やデータ移行をするのが心配であれば、iCrackedにご相談ください。
ahamo、povo、LINEMOのネットからの申し込み方法がわからない方、APNの設定、プロファイルの設定、eSIMの初期設定、等含め申し込みのサポートをしています。
また、初めてアプリを使うとき、機種変更などで設定し直すときなど。初期設定をお手伝いし、ご希望の利用環境を整えます。一緒にLINEのアカウントやトークの履歴などの設定やデータの引き継ぎ等も行います。詳しくは下記URLをご確認下さい。
iTech Support | スマホ修理ならiCracked
まとめ
iPhoneのSIMカード入れ替えの手順について説明しました。扱いに気を付けさえすれば難しいことはありません。SIMトレイを開けてSIMカードを入れ替えるだけです。どうしても自分で扱うのが心配であれば、iCrackedにご相談ください。